「将棋棋士の昇段規定」について
●将棋の昇段は、簡単にまとめると以下の4パターンに分けられます。
- 各段ごとに決められた公式戦勝利数による(昇段に必要な公式戦勝利数:五段=100勝、六段=120勝、七段=150勝、八段=190勝、九段=250勝)
- タイトル獲得や挑戦、準タイトル戦優勝などによる
- 名人戦順位戦クラスの昇級による(B級2組=四段、B級1組=五段、B級2組=六段、B級1組=七段、A級=八段)
- 竜王戦ランキング戦の結果による(最上位の1組~最下位の6組に、分かれている。1組=七段、2組=六段など。他もあります。)
○格段位ごとの詳細は↓
藤井聡太六段の昇段を例に見てみると、
プロフィール / 生年月日:2002年7月19日 / 出身地:愛知県瀬戸市 / 師匠:杉本昌隆七段 / 棋士番号:307 /
- 六級(10歳)、(奨励会入会、2012年9月)
- 三段(13歳)、(三段リーグ参加、2016年4月)
- 四段昇段(14歳)、プロデビュー(3段リーグ突破、2016年10月1日)→
- 五段昇段(15歳)、(名人戦順位戦C級1組に昇級、2018年2月1日)→
- 六段昇段(15歳)、(準タイトル戦の第11回朝日杯将棋オープン戦優勝、2018年2月17日)
2018年3月で中学卒業(名古屋大学教育学部附属中学校)、4月からは、名古屋大学教育学部附属高等学校に進学。
- 七段に昇段するには→最も早い可能性は、竜王戦5組→4組、連続昇級することです。
九段昇段条件
- 竜王位2期獲得
- 名人位1期獲得
- タイトル3期獲得
- 八段昇段後公式戦250勝
八段昇段条件
- 竜王位1期獲得
- 順位戦A級昇級
- 七段昇段後公式戦190勝
七段昇段条件
- 竜王挑戦
- 竜王戦1組昇級
- 六段昇段後竜王ランキング戦連続昇級または通算3回優勝
- 順位戦B級1組昇級
- タイトル1期獲得
- 六段昇段後全棋士参加棋戦優勝
- 六段昇段後公式戦150勝
六段昇段条件
- 竜王戦2組昇級
- 五段昇段後竜王ランキング戦連続2回昇級または通算3回優勝
- 順位戦B級2組昇級
- 五段昇段後タイトル挑戦
- 五段昇段後全棋士参加棋戦優勝
- 五段昇段後公式戦120勝
五段昇段条件
- 竜王ランキング戦連続2回昇級または通算3回優勝
- 順位戦C級1組昇級
- タイトル挑戦
- 全棋士参加棋戦優勝
- 公式戦100勝
四段昇段条件(プロ棋士デビュー)
- 三段リーグの優勝・準優勝
- 三段リーグ次点2回
その他の条件など
- 五、六、七段へ昇段条件にある「竜王ランキング戦」は、昇段前のものも昇段の条件になる。(例えば、五段時に4組で昇級し、その年に勝星数もしくは順位戦で六段に昇段し、次の年に3組で昇級した場合は七段昇段)
- 「竜王ランキング戦連続2回昇級」における昇段については、降級直後の連続昇級は除外する。
- 「引退棋士・フリークラス棋士」については、年数などを加味して昇段することがある。
- 「抜群の成績を挙げた場合」は、理事会にて審議の上、昇段を決定することがある。