アメリカドラマによく出てくる、連邦法執行機関をまとめてみました。
アメリカの警察関係組織は、合併、統廃合などにより地域によってまちまちで明確に分けられる訳ではありませんが、大まかに分けると、市や町に地元の警察があり、郡には保安官(シェリフ)がいて、州に州警察(ハイウェイパトロールなど)があり、連邦国家全体が連邦捜査官局(FBIなど)の管轄となっていて、いわゆる、連邦政府の事件捜査する職員が捜査官で、地元警察の事件捜査する私服警官が刑事です。
ドラマのCSIは、地元の警察内の鑑識班のことです。
司法省管轄
- FBI(連邦捜査局)ワシントンD.C.に本部がある。テロ、スパイ、誘拐、連邦政府の汚職、州をまたぐ広域捜査、大規模被害などの、事件捜査を担当する。
- ATF(アルコール・タバコ・火器および爆発物取締局)違法な使用、製造、所持、流通に対する捜査、犯罪の予防を担当する。
- DEA(麻薬取締局)麻薬組織の潜入捜査などで有名です。国内ではFBIと管轄がかぶる面もあるが、国外での麻薬捜査は単独で担当する。
- USMS(連邦保安官局)USマーシャルは連邦保安官のことで、裁判所の秩序を守る仕事で、証人保護、囚人護送、令状の執行などを担当する。郡保安官とはシェリフと呼ばれるもので、同じ保安官とつくので、よく混同されています。
国土安全保障省
- USSS(シークレットサービス)大統領警護など、要人警護が有名ですが、偽造通貨の取締り、クレジットカード詐欺、不正経理、などの捜査も行います。
- USCG(沿岸警備隊)法の強制執行権を有し、沿岸警備、救難捜索、海洋汚染調査、幅広い任務がある。準軍事組織で、隊員は海軍特殊部隊(ネイビーシールズ)へ応募できる。
- USPB(国境警備隊)密入国や密輸を取締る越境警戒業務。連邦政府所属の法執行機関では最も殉職者が多いらしいです。カナダ側は少数の配備で、ほぼメキシコ国境警備であり、スペイン語が必須である。
軍関係
- NCIS(海軍犯罪捜査局)米国内の海軍基地、海兵隊基地、世界中の米軍基地と空母での、海軍・海兵隊の犯罪捜査、軍法違反、承認保護、国境を越える麻薬犯罪、テロ対策、大規模国際詐欺、コンピュータ犯罪、防諜活動など幅広い任務である。
- CID 陸軍犯罪捜査司令部 陸軍の捜査機関です。
- AFOSI 空軍特別捜査局 空軍にも捜査機関があるようです。
諜報機関
- NSA(アメリカ国家安全保障局)国防総省の諜報機関で、中将によって指揮される組織で、シギント(SIGINT; signal intelligence)なる電子機器で情報収集および分析をする。
- CIA(中央情報局) 国家安全保障会議の管轄の諜報機関で、簡単に言えば、外国でのスパイ活動。
- アメリカサイバー軍 2009年に設立された戦略軍下の部隊で、サイバー戦を担当する。アメリカと同盟国のサイバー空間の自由を確保し、また、敵のサイバー空間での活動を阻止することを目的とする。軍事的サイバー空間作戦に必要な準備活動を行う。