MLB「アストロズ」のサイン盗み
- 2017年にメジャーリーグ野球のワールドシリーズを制したアストロズは、2017年~2019年のサイン盗み疑惑として、MLB機構から調査を受けていましたが、とんでもない不正を行ったていたと、認定(2020年1月)されたようです。アメリカメジャーリーグベースボールにおいて、歴史的な汚点を、アストロズが残したと思われます。
<アストロズの不正認定>
- 2017年より、相手捕手のサインに照準をあわせたカメラを外野に設置、または、中継カメラの映像をアストロズ職員が解析などして、得た情報をテキストメッセージでベンチに送り、ゴミ箱をたたいたり、口笛、などで、球種を打者に教えるなど、チームの大半で電子機器を使ったサイン盗みを行っていたようです。
- MLBの報告書などによると、アレックス・コーラ 当時ベンチコーチ、カルロス・ベルトラン選手らが中心に、選手の主導で実行された電子サイン盗みである。
- ヒンチ監督は認識していたが、不正実行の指示はしていない。しかし、監督責任として処分される。その後チームから解雇。
- なんと、「サイン盗みをしていた選手は無罪!」。
<アストロズ球団への処分内容>
- ヒンチ監督・ルーノウGM の両氏は、一年間出場停止 → その後、チームから解雇。
- 2020年・2021年のドラフト1・2巡目の指名権剥奪
- 罰金500万ドル(甘すぎる処分だと思いますが、MLB憲章での最高罰金額だそうです。)
- アレックス・コーラ 当時ベンチコーチ(現レットソックス監督→解雇)
- カルロス・ベルトラン 当時選手(現メッツ監督→解雇)
特に疑惑の強い主力メンバー
- アルトゥーベ(ブザー着用疑惑)
- ブレグマン
- コレア
- スプリンガー
- グリエル
<主な不正対策と発覚の流れ>
- 2017年にMLB機構は、正式に、電子機器によるサイン盗みの禁止を決定。(2017年9月、レッドソックスApple Watch使用、ヤンキースTEL使用で、ともに罰金となる。)
- 2018年には、全球団に、試合中、サイン盗み目的に電子機器を使うことを禁止する通達。ポストシーズンから、サイン盗みを監視する有人ビデオリプレールームを設置。(アストロズ職員がボストンのカメラエリアに入ろうとして、退場。)
- 2019年、↑引き続き、サイン盗み防止策強化。(アストロズの口笛などによる不正調査)
- 2019年、アストロズにいた四選手が、2017~2019年のサイン盗みを告白。
- 2020年1月、調査の結果、アストロズの不正確定により、処分となる。
<不正前後のアストロズの成績>
「2017〜2019年の電子機器不正疑惑の時期」と「成績の上がり」が一致していることが伺えます。また、球種がわかれば打率が大幅に上がるんじゃないか単純に考えましたが、思った通りの結果の見られます。
- 2015年 アメリカンリーグ西地区2位(チーム打率は、21位/30チーム中)
- 2016年 アメリカンリーグ西地区3位(チーム打率は、24位)
- 2017年 アメリカンリーグ西地区優勝 / アリーグ優勝 / ワールドチャンピオン(チーム打率は、1位)
- 2018年 アメリカンリーグ西地区優勝 / ーーー / ーーー (チーム打率は、7位)
- 2019年 アメリカンリーグ西地区優勝 / アリーグ優勝 / ーーー (チーム打率は、1位)