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将棋八大タイトル 挑戦者決定までの違い その4「王位戦」

将棋のタイトルは、「名人」、「竜王」、「王位」、「王座」、「棋王」、「王将」、「棋聖」、そして、2017年からタイトル戦に昇格した「叡王」(えいおう)で、八大タイトルとなりますが、それぞれ、挑戦者を決定するまでの予選の過程が異なります。今回は、「王位戦」の詳細について見てみたいと思います。

「王位戦」は、新聞三社連合(北海道新聞社・中日新聞・東京新聞・西日本新聞社・神戸新聞社・徳島新聞社)主催の棋戦で、前身は、「三社杯B級選抜トーナメント」で、1960年に発展解消されて4番目のタイトルとなりました。

「王位戦」の挑戦者決定までの道

「予選」 → 「挑戦者決定リーグ」 → 「挑戦者決定戦」 → 「王位戦七番勝負」の順で行われます

特徴して、予選免除のシード棋士が4名だけと少ない点が挙げられます。

 

1.「予選」

  • 予選参加者は、「全棋士(シードの4名および王位在位者を除く)」と、「女流棋士2名(女流王位在位者および女流王位戦挑戦者)」でトーナメント戦が行われる。
  • 予選トーナメント表は8ブロックに分かれ、それぞれを勝ち抜いた計8名が「挑戦者決定リーグに進出」する。(前回期にリーグ陥落者8名は別々のブロック)
  • 王位戦でのシード者は、「前年度からのシード4名(および王位在位者)」のみであり、シード者以外の棋士は予選2回戦までには登場する。そのため、予選段階での番狂わせが起こり易くなっています。

2.「挑戦者決定リーグ」(紅白2組、各組六名、によるリーグ戦)

  • シード4名(前回期の七番勝負敗者および前期の各リーグでの成績が2位以上の者)と予選を勝ち抜いた8名の合計12名が、「紅白2つのリーグ」に6名ずつ振り分けられ、総当たり戦を行う。
  • 「紅白各リーグの優勝者」によって、挑戦者決定戦を行われる。優勝者および成績2位の者は、次期シード権され、挑戦者決定リーグに残留します。それ以下、成績3~6位の者はリーグ陥落し、次回は予選からの参加となります。
  • 「複数名がトップの成績で勝敗同数となった場合」は、以下の規定によっての1位を決定します。(第56期より)
    1. 4勝1敗で並んだ場合、該当者数に関わらずプレーオフを行う。3名の場合は、前期成績(前期リーグ勝星>前期予選勝星)でシード者を決め、1回戦は残留決定戦を兼ねる。
    2. 3勝2敗で並んだ場合、該当する直接対決の成績>前期成績(前期リーグ勝星>前期予選勝星)で優勝者・残留者を決定する。それでも差のつかなかった場合には決定戦を行う。

 

3.「挑戦者決定戦」(紅組、白組のそれぞれの優勝者による決定戦)

  • 紅白それぞれのリーグの優勝者同士で、「一番勝負」を行い勝者が挑戦者となります。
  • 「次期王位戦の組と順位」は、挑戦者決定戦の敗者は白組1位、挑戦者決定戦敗者と同じ組の2位は紅組2位、挑戦者決定戦勝者と同じ組の2位は白組2位となる。

 

4.「王位戦七番勝負」(タイトル戦)

  • 現タイトル所持者の「王位」と「挑戦者決定戦の勝者」が七番勝負を行う。
  • 例年7月から9月に行われています。
  • 七番勝負は全国各地(おもに主催各紙の掲載エリア)の旅館や料亭などで行われる。 
  • 七番勝負は持ち時間8時間の2日制で、1日目の終わりには封じ手を行う。
  • 敗者は次期王位戦紅組1位となる。

 

5.「永世王位」

  • 永世称号である永世王位は、王位を通算十期もしくは連続五期以上保持した棋士に与えられる。
  • 永世への就位は、原則として引退後となります。
永世王位資格者
  • 現在、永世王位は「大山康晴」・「中原誠」と、現役棋士「羽生善治」の三人のみ。
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