「プリツカー賞」建築のノーベル賞
「プリツカー賞」 (The Pritzker Architecture Prize) は、ハイアットホテルで有名なジェイ・プリツカー氏と妻シンディによって1979年に設立され、プリツカー氏が運営するハイアット財団 から建築家に対して授与される賞であります。
1988年に「歴史は浅いが、建築家にとって、科学者や作家たちのノーベル賞のようなものだ」と『ニューヨーク・タイムズ』で記事になった以降、「建築界のノーベル賞」と、しばしば言われるようになりました。
賞の主な内容
- 建築において大きな貢献をした、存命の建築家を対象しています。
- 写真審査では無く、独立した8人前後の審査団が、参考対象となった建築家の作品を「実際に見て回り審査する」ことも特徴的です。
- 国籍・人種・思想・信条を問わず、原則として1年に1人表彰している。(共同制作を除く)
- 「10万ドル」と「ブロンズのメダル」が授与される。
ちなみに、メダルは、アメリカの建築家ルイス・サリヴァンの作品を模したデザインで、また、『建築について』の著者であるローマ時代の建築「ウィトルウィウス」の言葉が刻まれているようです。(1986年以前は彫刻家のヘンリー・ムーアによる彫像だったようです。)
「プリツカー賞」の日本人受賞者
1987年「丹下健三(1913–2005)」
1993年「槇文彦(1928年~)」
1995年「安藤忠雄(1941年~)」
2010年「妹島和世(1956年~)・西沢立衛(1966年~) 、(SANAA:共同事務所)」
2013年「伊東豊雄(1941年~)」
2014年「坂茂(1957年~)」
その他の主な国際的建築賞
「AIAゴールドメダル」
「AIAゴールドメダル」は、アメリカ建築家協会(AIA)が優れた建築家に授与する賞で、初代受賞者はアストン・ウェブ(イギリス)の1907年で、約110年に及ぶ歴史ある。最終受賞者は、理事会で投票によって決定するが、4分の3以上の票を得る者がいなかった場合は該当者なしとることが特徴的で、過去に受賞者無しと成ったことがは40回以上もあるようです。
「AIAゴールドメダル」の日本人受賞者
- 1966年「丹下健三」
- 2002年「安藤忠雄」
- 2011年「槇文彦」
「RIBA・ゴールド・メダル」
「RIBA・ゴールド・メダル」(Royal Gold Medal)は、約170年の歴史があり、王立英国建築家協会(RIBA)が、優れた建築家に授与する、ロイヤル・ゴールド・メダル賞のことであります。
「RIBA・ゴールド・メダル」の日本受賞者
- 1965年「丹下健三」
- 1986年「磯崎新(1931年~)」
- 1997年「安藤忠雄」
- 2006年「伊東豊雄」
「UIAゴールドメダル」
「UIAゴールドメダル」は、国際建築家連合(Union Internationale des Architectes)が、優れた建築家に授与する賞で、1984年より3年に1度開催されるUIA世界大会の際に表彰されます。
「UIAゴールドメダル」の日本人受賞者
- 1993年「槇文彦」
- 2005年「安藤忠雄」
- 2017年「伊東豊雄」